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「養老保険」という保険はなぜ最近耳にしなくなったのですか?
「養老保険」という保険はなぜ最近耳にしなくなったのですか?
その理由を説明する上で、以下のことを知っておいてください。①保険というのは大勢の加入者から集めたお金(準備金)から、保険事故のあった人(死んだ人の遺族)に対して大きな金額を支払う制度であること。②保険会社は準備金を運用していますが、あらかじめ見込んだ運用益を割り引いて保険料(加入者が毎月払う掛け金)を設定していること。(あらかじめ見込んだ運用率を「予定利率」といいます。)③バブル崩壊後の金利低下で、予定利率も下がっています(1993年は5.5%→現在は1.5%程度)が、加入当時の予定利率で契約したものは解約・転換するまで変更できないこと。④高い予定利率で割り引いた保険料が、実際の運用益を食いつぶしている状態で、これを「逆ザヤ」と呼ぶこと。⑤外資系生保は外資に買収された時点で逆ザヤ状態を脱しており、後から参入した損保系生保は元々逆ザヤではないのに対し、大手国内生保では逆ザヤ状態が続いていること。 また、大手国内生保は逆ザヤ状態を解消しようと努力していること。で、本題に入りますが、養老保険というのは保険期間中に死んだら死亡保険金・生き抜いたら満期金が払われる保険ですから保険会社はいずれにしても大きな金額を支払わなければならない保険です。つまり保険会社としては期間中の運用益しか儲けるものがなく、しかも低金利時代ですから、保険会社側から見ると旨みのない商品ということになります。しかも大手国内生保は逆ザヤを何とかしないといけない状況が続いてますから、そんな商品を売ってる場合ではないのです。また加入者側からすると、以前の金利が高かった時代のようには増えませんから、掛け金が高い点だけが目立ってしまい、商品としての魅力は減っています。つまり、保険会社として勧めにくい商品になっているのです。そういうわけでCMもなくなり、POPもなくなり、、、で、耳にしなくなっているのです。因みに大手国内生保は終身保険もやりたくないはずです。人はどのみち死にますから、必ず死亡保険金を払わなければならないので、保険会社としては養老保険と同様に旨みがないのです。で、最近の主力商品は「生きる力」などの終身保険をベースに持たないタイプになっています。死ぬ確率や入院する確率の少ない若いうちには医療や定期でどんどん掛け捨ててもらいながら、老後に向けて「保険口座」や「アカウント」と呼ばれる部分に貯蓄していくものですが、加入者は仕組みがよくわからず、しかも掛け金は安いほうがいいので、アカウントに貯まる金額を安く設定してしまい、老後に貯まったお金を一時払い終身保険にするときに「死亡保険金額が50万円」などといったことになってしまいます。じゃあ、中途半端に貯まったお金をもらって旅行にでも使おう。と思うと、解約しないといけませんから、入院の危険の高まった老後に医療保険がなくなってしまうことになります。近年では、予定利率の高い時代の保険をこういった商品に転換する活動が盛んに行われ、逆ザヤを解消しようと努力しています。
質問日時:2011年09月08日 / 解決日時:2011年09月15日